リストランテアキタでは、現行コースよりソムリエの藤本智さんに、
ワインペアリングの監修・コーディネートをお願いすることになりました。
実は藤本さんとは以前から面識がありました。
最初に印象に残ったのは、藤本さんがサービスをされていた2軒のお店を訪れた時のことです。
料理に寄り添うワインの選択はもちろん、必要十分で分かりやすい説明がとても印象的で、
「この方のペアリングは素晴らしい」
と記憶に残っていました。
その後、イタリア関係のイベントで何度かお見かけする機会があり、
「活躍されているな」と感じていましたが、先日偶然、電車で隣の席になったことがきっかけで再会しました。
お互い独立したタイミングでもあり、近況を話す中で意気投合。
「一度、料理を食べていただけませんか。」
そんな流れから、今回のペアリングが実現しました。
自分では選ばなかったワイン
これまでワインは、私自身が料理に合わせて選んできました。
もちろん大きく外すことはありませんでしたが、振り返ると、自分の好みや考え方に寄り過ぎていた部分もあったように思います。
イタリア郷土料理をベースに料理を考えていることもあり、その料理が生まれた土地のワインを選ぶことが多く、気付かないうちに発想が固定されていました。
今回、その考えを良い意味で覆された一皿があります。
ジェノバ地方の有名な郷土料理の「マンディッリ・デ・セーア ジェノヴェーゼ」。
私であれば、迷わず郷土料理の故郷であるリグーリア州のワインを合わせていたと思います。
ところが藤本さんが選んだのは、海のないアオスタ州のミュスカ。
正直、想像もしていなかった組み合わせでした。
しかし実際に合わせてみると、その相性は見事で、「なるほど、こういう選択肢があるのか」と新しい発見になりました。
料理人として、とても刺激を受けた瞬間でした。
料理も、ワインも、進化し続けたい
料理の世界に携わって35年。
経験を重ねるほど、引き出しは少しずつ増えてきました。
だからこそ、イタリア郷土料理という軸は大切にしながらも、
その先にある新しい表現や驚きを生み出していきたいと考えています。
そして、その驚きを完成させる大切な要素の一つが、ワインとのペアリングです。
料理だけではなく、ワインも含めて「また来たい」と思っていただける時間をご提供できるよう、これからも進化を続けてまいります。
新しくなったペアリングとともに、皆さまのご来店を心よりお待ちしております。




